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最新ブータン建築事情
先日、シニアボランティアとして活動されている方の紹介で現場見学へ行ってきました。

ブータンの現代建築は主にラーメンで骨組みを組んで、外壁や間仕切りはレンガを積んでモルタルで固め、表面をモルタルかプラスターで仕上げ色を塗るというのが多くの建物で使われている工法です。
基本的に壁はRCで一体で作るようなことはしません。

現場はこんな感じ。
普通の現場


壁に使われるレンガはインド製の物を輸入して使っています。
このレンガの品質はそれほど高くなく、大きさも±10mm以上の誤差があります。
そして、レンガなので鉄筋用の穴など無く、ほとんど全ての建物の壁は無筋のただレンガを積んだだけのものとなっています。

というわけで、このレンガの壁が地震などの水平力に対する耐震壁に成りえるわけも無く、耐震要素がラーメンの骨組みだけに依存しているような構造です。
そして、ブータンはヨーロッパのように地震の無い国かというとそうではなく、インド基準でいっても一番危険度の高い地域に指定されています。
昨年も東部で死者12人、建物の倒壊が4000件(だったと思います)の被害が出た大地震が発生しています。

そこで、ブータンでは建物の耐震化をするためにさまざまな取り組みがされていて、今回見学した現場はこのレンガの壁をもっと耐力のあるものに変えるための取り組みをしているところなのです。

行ってきた場所はティンプー市内にある「SQCA」という部署のオフィスと新工法の実験現場。
SQCAとは品質や規格の管理をしているところだと思ってください。

初めに、エンジニアの方から新しい工法の概要や施工方法、今後の計画などの話を聞いていざ現場へ。

新しい工法とは、インターロッキングブロックを使って壁を作るというもので、使っているブロックがこちら。
資材置き場

インターロッキングブロック


原材料はブータンで取れる赤土とセメントで、この二つを混ぜて専用の機械で加圧して成型されています。
この機械は、ハイラックスなどのピックアップトラックで運べる程度の大きさしかないそうで、この時は地方へ講習のために貸し出されていました。
1台の機械に6・7人がつき1日に700個程度のブロックが作れるそうです。
ちなみに、インド製の機械だそうです。

このブロックを半マスずらして凸凹を合せて積んでいき、所々穴の中に鉄筋を通すようになっています。
この凸凹のおかげで、つなぎのモルタル等を使うことなく積んでいけ、施工のスピードアップと品質の安定化、壁の水平耐力の獲得などいいことばかりの工法であると言っていました。
いろいろ「?」がつくところもありますが、今までのレンガの壁に比べたら格段の進歩だと思います。

実際の現場がこちら。
現場

拡大


完成後はオフィスとして使うそうです。
この建物には柱・梁が無く、日本で言うところの壁式構造で、建物のコーナー部と開口部の周辺にのみ鉄筋が入っています。
これだけ聞くと、かなり危険な気がしますがSQCAの担当者は自信満々で大丈夫と言っていました。
まぁ新しい事にチャレンジする時は多少の危険も伴うものなのかなと思って気にしない事に。
いちおう、現在のオフィスの1階には実験室があり、強度試験や配合試験などを行っていて強度の証明は出来ていると言っていました。

コストは、現在の工法よりも安くでき、しかもブータン国内で調達できる材料で作れるということで今後全国的に普及していくことを推進していくようです。
この工法が全国に普及していけばある程度地震に対して有効な構造の建物が簡単に作ることができ、安全性の向上が期待できるという素晴らしい実験現場なわけです。

おまけ。
かなり危険度の高い足場。
足場

これ、こちらではけっこう普通です。
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[2010/05/30 23:30] | 建築 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top
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